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京都の英語教員今井康人の英語教育の日々 リンクはご自由にどうぞ。


by yasuhitoi
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生きていて良かった

一昨年、一緒にケンブリッジ大学で二週間研修した仲間の消息がわ
からなくなっていた。優秀な英語教員たちの努力でついにメールで
の返答を得た。生徒を守りながら、生きている。本当に波に飲み込ま
れる寸前、生徒を守った。行方がわからなかったが、生きていること
は確認できた。彼のメールでは、報道の何倍もの死者が出ているそうだ。
今、必要なのは少しでもできることをすること。
募金、物質送付、節電などなど。
胸が引き裂かれる気持ちになるけれど、もっと辛いのは現地の人たちだ。
各企業が援助してくれている。僕たちもできることから始めよう。
神戸が復興したように、出来るだけ早く、生活環境を整備しよう。
今こそチーム日本の気持ちで、できることから速やかに行動しよう。
# by yasuhitoi | 2011-03-15 01:47 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

授業は創造的な修行の場

 授業が苦しくも楽しい。こちらが充実しているから生徒はついてくるのかも知れな
いが、さらに28年も教壇に立っていれば、当たり前かも知れないが、やはり授業が
楽しい。50才になって、授業とは何かようやく見えてきた。若い頃とは違う何かであ
る。がむしゃらに突き進んだ20代。理想を追い求めた30代。充実を目指した40代。
そして、生徒の状況を的確につかみつつ自由な発想と創造の授業をする50代。
 英語の授業を生業とするプロの教員という生き方。自分で勉強しながら、信じる道
を歩み、自分に決してうそをつかない生き方を実践したいものだ。
 自分を丸裸にして、生徒と格闘しながら、ひたすらに生徒を思う教員という生き方。
他の誰が何を言おうが、生徒のために厳しさを発揮する生き方。厳しさの裏側に脈々
と流れる生徒の将来を思う教員の姿勢。

 今、僕の学校の研究開発も今年で、8年を終える。研究主任としてきつい時期もあ
ったがいつも仲間に助けられた。一人で厳しいとき、いつも仲間がいてくれる。あり
がたいと思っている。今日、今年度の研究成果をまとめた。一人は辛い。二人もきつ
いが精神的には楽だ。チームの力は偉大だ。
 学校を超えた英語教員のネットワークが広がっている。思えば、函館中部高校の改
革の火ぶたは、久保野雅史先生との出会いから始まったと思う。そして、大きく前進
した時に必ず、偉大な英語教員の方々との出会いがあった。SELHiフォーラムでの
山岡憲史先生の衝撃の公開授業。あのときは会場の多くの先生方が涙したことだろう。
 授業改革の輪が急速に広がっている。ベネッセが日本の英語教育の改革に大きく
貢献していることは間違いない。セミナーの普及で、授業改革の波がどんどん広がっ
ていく。アルクも積極的に授業改革の波を広げている。英検協会が講師派遣制度で
お金がなくても講師を呼べる素地を作った。民間の獅子たちが、貢献している。
 明日の授業では、語彙の充実を計りながら、英文の内容理解を進める。その後、
発音方法の基礎の確認。さらに英語と日本語の双方向が瞬時にでてくるトレーニング。
今のテーマは、「読んで話す、聴いて話す、書いて話すこと」で生徒はどう変わるのか
である。
 では、また。
# by yasuhitoi | 2011-03-08 23:40 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)

感動がキーワード

 尾木直樹さんの「子どもが自立する学校」(青灯社)を読んだ。特に、堀川高校の
実戦に僕は多くの示唆を頂いた。きっとそこで働いている先生方は忙しいんだろうな
あと思いながらも生徒達の活動の様子がよくわかった。
 日本中から見学者が訪れる学校として、あまりにも有名だから、逆に近寄らないよ
うな意識が僕の中にあった。しかし、文章で読んでみると、生徒が活躍する場を創造
している現場の裏に流れているコンセプトがよくわかった。
 「学び」は生徒の知りたいという知的欲求によって深まっていく。そのきっかけを
与えてあげるのがうまい。僕は今のままの日本の学習内容がいいとは全く思っていな
い。どれだけ知識を持っているのかという暗記の量を計っても仕方がないと思う。
 学びの原点に戻らなければならないと思っている。フィンランドに多くの日本人が
行っているが帰ってきてから本を書いている人もいるが実行している人は少ない。
 知識の量や多くの資料を素早く処理する能力は果たしてどれほどいるのだろうか。
英語で堂々とプレゼンが出来、ディスカッションに参加できる能力の方がはるかに今
の日本人に必要だと思う。
 今僕が英語を教えている高校生達はとても優秀だ。何とか英語をものにしようとし
ている。僕の話しを聞いてくれる。英語で鍛える僕に付いてきてくれる。英語をマス
ターすることは、易しいことではない。言語だから体験が必要だが、短期集中で、英
語を使うために必要な単語や文法や表現をどんどん身につける必要がある。
 こんな気持ちを英語で言いたいと思うとき、英語で何というのだろうという学習欲を
すぐに満たすことができるようにするには、有識者がそばにいれば聞けばいい。いなけ
れば電子辞書を使うといい。これ英語で何というのだろうという言語欲を大切にしてあ
げたい。
 今まで、英語を学ぶときは、この英語の意味はというアプローチを中心に行ってきた。
しかし、この日本語を英語で何というのだろうという姿勢の方がはるかに積極的だ。
 英語はどれくらい発信できるのかが勝負なのだろうと思う。英語を話したり、書いた
りするとき文法が役に立つ。細かな文法問題が解ける生徒よりも、読んだ英文のサマリ
ーを見事に話せる生徒を作りたい。その後、自分の意見を英語で言える人になって欲し
いとつくづく思う。
 そんな授業が溢れている学校はきっと素晴らしいに違いない。残りの僕の人生は理想
の学校を作ることに使うことになっている。
 では、また。
# by yasuhitoi | 2011-02-28 00:21 | 英語教育 | Trackback | Comments(0)
公開授業が終了し、若い先生方からいろいろなメールが来て嬉しい限りです。
潤沢な音読などのトレーニングから自分で考えて英語を話し、書いていく生徒
の姿こそが先生方の共感を生むのでしょう。生徒が超えなければいけない壁は
低くありません。
時に教員が叱咤激励しながら、楽しくも苦しい英語の道を歩いて行くのです。

僕の机の前には一枚の紙が貼ってあります。

うそ、いつわり、ごまかしのない、
借り物ではなく、
自分自身が身を投じる、
がんばってよかったと心底思える授業

とその紙には書いてあります。
こんな授業を目指しながら、授業の後に、生徒に囲まれる教員、
質問責めにあう教員、厳しいのに社会人になってからなぜか
思い出すような教員になりたいのです。
いろいろとありますが、皆さん
頑張りましょう。
では、また。
# by yasuhitoi | 2011-02-25 12:33 | 英語教育 | Trackback | Comments(3)

公開授業終了。

 50才の節目に公開授業ができて、良かった。
いろいろと考えすぎて、導入からしたいことが山ほどあり、直前まで悩んでいた。
静かに授業は始まった。結局、世界の英語について話し、英語には沢山の種類が
あるところから入った。
 バングラディシュの教科書の内容も用意していた。今回、プロジェクター機能
の付いたニコンのコンパクトデジカメを購入し、資料を撮影し、いつでも写せる
状態にしておいた。プロジェクター機能があるので、授業中でもいつでもスクリ
ーンに映すことができる。ただ、光量が大きなプロジェクターよりも少ないので、
できるだけくらい方が見やすい。それでも、いろいろな用途があるので思い切っ
て購入した。授業前に、元同僚の岩田哲教諭も一緒にセッティングしてくれた。
感謝。
 いわゆるティーチャートークが終了し、次に英単語の確認に入る。フラッシュ
カードを使用した。伝統的な手法だが、生徒達の目が突き刺さる。アナログだが、
手作りの教材なので、こちらの気持ちが伝わる感じがする。新出単語の半分をリ
ピートで発音、その後ペアでジャンケンし、負けの生徒が後ろを向いて、勝ちの
生徒がこちらを見て、発音する。後ろを向いている生徒がその単語のスペリング
を言うという活動を行う。ねらいは音と文字の融合。フォニックスの説明までは
行わなかった。
 その後、音読。まずは、オーバーラッピングそしてバズリーディング、その後、
シャドウイングと音読3種類を行う。
 次に、ペアでQ&A in Englishを行う。Qを作るために4分ほどの時間をとり、
生徒はそれぞれ作成していく。4分後、お互いに聞き合う。
 次にサマリー作成。長めのサマリーにブランクがあるものを用意し、そこに埋め
ていく。長めのサマリーが完成したら、そのサマリーをさらに短く絞っていく。そ
の時には、下線だけで、自分で英文を書いていく。帰納的な形で情報を絞っていく
活動だ。書いた後、ペアで発表。それぞれのサマリーに個性が光る。うなずく生徒
が多数。お互いの学びが相乗効果を生む。
 次の活動は意見発表。ジャンケンをして、勝った生徒が聞く。
 What is your opinion, and why?
 それに答えていく。生徒達の様子をしっかりと見ながら、机間巡視。
 なるほどと感心した生徒がいたら手をあげて、パートナーの意見を発表する。
 理由もつけて発表するように促す。
 最後にある生徒の意見を聞いて、皆で拍手して50分が終了。生徒が良く集中
して行ってくれた。感謝である。
 最近の流れは、ワンパートを1時間目で語彙・内容理解・音読、2時間目で
Output的活動を入れるという流れが主流。今回は2時間目の内容を皆さんに見てい
ただいた。約80名の先生方が来てくれた。遠くは九州から、鞍手高校の日比生先生
も来てくれた。どの先生方も一生懸命な先生方で、英語教育の改革に熱心だ。
 今年度の大きな行事がほぼ終了した。
 函館中部高校には多くの先生方が来ていただき本当に感謝いたします。
 3月には、また、明海大学にお邪魔する予定です。音読についての講演をさせてい
ただきます。新年度は、5カ所のセミナーや講演が決まっています。また、全国各地
で先生方にお会いできることを楽しみにしています。東京と埼玉にも行きます。
 今日は、English Pocket函館校にお邪魔して、赤嶋さん(代表)とお話しした。
この教室は小学校英語を中心に充実した英語教育を行っています。応援したい誠実な
運営をしています。全外協のメンバーでもあります。

 久々にイタリアンレストランコルツに行ってきました。岩のりのパスタが最高でした。
 では、また。
 明日は、英語検定の面接委員を行います。
# by yasuhitoi | 2011-02-19 21:40 | 英語教育 | Trackback | Comments(2)